心の灯

古い自分を捨てる~1日3分の「良心の糾明」

古い自分を捨てる~1日3分の「良心の糾明」~

古い自分を捨てて、新しい自分として成長していくにはどうしたらいいのでしょうか。

大学生のときに、ある神父様から勧められて、35年以上実践していることがあります。教師のときは、学校で子どもたちにも勧めてきました。

それは、夜寝る前に一日を振り返り、今日一日を反省する「良心の糾明」です。
やり方の一例をご紹介しましょう。

寝る前に、静かな部屋で姿勢を正し、2、3分の間、今日一日の自分の言動を振り返り、次のような黙想をするのです。

・良かったことを一つ思い出して、「ありがとう」と感謝する。
・悪かったことを一つ思い出し、「ごめんなさい」と謝る。
・明日がんばろうと思うことを一つ決めて、「具体的な決心」として手帳などに書く。

これだけです。別の言い方をすれば、日常の仕事や勉強や人との付き合いにおいて、感謝すること、自分の良くなかった点を反省すること、翌日に取り組むべき改善点を見つけるのです。

決心は簡単なことで構いません。「今日、時間に遅れて迷惑をかけたから、この次は3分早めに行こう」とか「物は使い終わったらすぐに片付けよう」とか「明日は挨拶を自分から進んでやろう」とか。

しかし、私にはどれも大切なことでした。

夜寝る前の3分間ですから、疲れている時や眠い時などは面倒になるのですが、続けていると、効果があります。

飛躍するようですが、私の場合、その最たる効果は、洗礼の秘跡の恵みをいただけたことでした。

洗礼の秘跡によって、誰もが古い自分を捨てられ、新しく神の子として生まれ変わることができます。

私もまた、日々、良心の糾明をすることで、心が磨かれ、神の望まれていることが少しずつわかるようになってきたのです。

ラジオ「心のともしび」2015年3月放送原稿

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