繰り返し~人間として大切な徳が身につく
何かを繰り返し行うのは、良いことです。
私たちは子どもの頃から、物事を習うとき、繰り返し行うことによって、習慣化し習得してきました。
たとえば、朝起きて顔を洗う。「おはようございます」とあいさつをする。朝ごはんを食べる。歯をみがく。というような生活習慣もそうです。
学校では、読み書きや計算も繰り返し練習して習得してきました。
社会人となっても、仕事上の新しい知識や技能は繰り返すことで、少しずつ確かに自分のものになっていきます。
人間として大切な徳も、同じような行動を繰り返すことで、身についていきます。
ところで、祈りもまた、繰り返しによって効果を上げ、習慣となり、私たちをいっそう神様に近づけます。
日頃、「主の祈り」「アヴェ・マリア」など同じ祈りの言葉を唱えることが多いかと思います。
同じ言葉の繰り返しは決して無意味なことではありません。
たとえば、ロザリオの祈りでは、「アヴェ・マリア」の祈りを何度も繰り返して唱えますが、マリア様も神様も、私たちの愛のこもった祈りをとても喜ばれるのです。
祈った後は、マリア様とより親しくなれるでしょう。
祈りを通してお願いをするときも、繰り返しは効果的です。
「求めなさい。そうすれば与えられる。捜しなさい。そうすれば見つかる。門をたたきなさい。そうすれば開かれる。誰でも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。」(マタイ7章7~8)
子どもは、本当に望むのなら、泣いたり、喚いたり、あきらめずに、何度も何度も頼むものです。
私たちが神の子どもとしての信頼をもって、繰り返し執拗に祈り続けるならば、神様はきっと願いを聞き入れてくださるでしょう。
ラジオ「心のともしび」2017年4月放送原稿