心の灯

年長者と共に~敬い、耳を傾け、良い模範に倣う

誰でも年老いていくと、体力が衰えます。耳は遠くなり、目はよく見えなくなり、手足は動かしづらくなるものです。

さらに近年は、認知症にかかる方も増えてきました。

しかし、私たちは皆、神様から与えられた人間としての尊厳があります。

むしろ老いた方々は人生経験が豊かで、その分、知恵と分別があり、苦しむ者の気持ちを理解できるものです。

聖書の有名な場面を思い出してみましょう。

ある時、律法学者たちによって、姦通の罪を犯した女性が無理やりイエスのところへ連れてこられました。

律法によれば、この女は石で打ち殺されてしかるべきです。

律法学者たちは、もしイエスが「ゆるしてあげなさい」と言ったら、「お前は何の権限で律法に反することを言うのか」と訴えるつもりだったのです。

それに対して、イエスは、「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この人に石を投げなさい」と言います。

その答えを聞いて、誰もが人生の中でたくさんの罪を犯し、許してもらってきたことに気づいたのでしょう。

年長者から順に立ち去っていき、彼女を罰しようとする者は一人も残りませんでした。

人生経験が豊かであるということは、自分の人生がいかに多くの人の恩情と優しさに支えられているかを知っているということです。

ですから、まず年長者が、イエスの言葉の深い意味に気づいたのです。

聖書は、
「あなたは白髪の老人の前では起立し、老人を敬い、またあなたの神を恐れなければならない。わたしは主である。」(レビ記19:32)
と教えています。

神様は、私たちが年長者の方々を敬い、その言葉に耳を傾け、その良い模範に倣うことをお望みなのです。

ラジオ「心のともしび」2018年9月放送原稿