仕事や勉強を能率良く果たす秘訣は何でしょうか。
それはもう、たくさんあります。世に出回っている「仕事術」「勉強法」のほとんどがそのコツを紹介しています。
そのような本を読んで、これは役に立つなと思うことがあれば実行してみてください。必ずいくつかは、自分にも有益なことが載っているものです。
私は、それらの本には書いていない別の観点から話をすすめていきます。
「仕事(勉強)の聖化」とは・・・
「仕事(勉強)の聖化」ということです。
引用ばかりになりますがお許しください。
「あなたは、仕事を個人的な祈り、天にまします御父とのすばらしい語り合いにしなければなりません。
仕事を通して、仕事のなかに、聖性を求めるなら、当然、神との個人的な祈りができるようにすべきでしょう」(『神の朋友』64)
「現代の使徒にとって、一時間の勉強は一時間の祈りになりうる」(『道』335)
神様、この仕事を心をこめて丁寧にします。完璧に仕上げます。そして捧げます。
このように祈って果たす時、仕事は聖化されます。同時に私たち自身も、忍耐や勤勉さなどあらゆる徳がみがかれ、聖化されます。
「毎日の仕事を成し遂げる努力を続ければ、キリスト信者になくてはならない十字架にも出会うことでしょう。
人間のすべての努力につきまとう弱さとか失敗によって、私たちは、一層現実的で謙遜になり、人々をよく理解できるようになるでしょう。
成功や喜びのときは心から神に感謝し、生きているのは自分のためではなく、人々と神に仕えるためであることを考えることでしょう」(『知識の香』49)
神様に捧げた仕事や勉強をすることによって、私たちは神様に祈り、天の宝を積むことができます。
自分のためではなく、神様のために行うのです。仕事や勉強の意向を神様に向けるのです。
いいかげんに作った、しかも食べ残しのケ-キを贈り物にしようとする人がいるでしょうか。
そんな物をあげれば相手を怒らせるだけです。相手を喜ばせようとする人なら、一生懸命心をこめて作り、包装にまで細かく気を配るはずです。
大切なのはどのような心で行ったか
旧約聖書のカインとアベルの話を思い出してください。
「主は、アベルとその献げ物には目を留められたが、カインとその献げ物には目を留められなかった」(『創世記』4-4)
アベルの心のこもった献げ物は神様を喜ばせることができましたが、 カインの献げ物は、神様の怒りを買いました。
カインは収穫した物の中で一番良い物を自分に取っておき、神にはその残りを差し出したと言われています。
不忠実で不誠実だったばかりでなく、心の中までは分からないだろうと神様を侮ったのです。
「神は一番の関心事は、何をなしたかでなく、何ゆえなしたかである。つまりその意向なのである」(『キリストにならいて』)
仕事や勉強をする時、その意向はどのようなものでしょうか。時々、糾明してみるのは良いことです。
もし自分の名誉や地位、富などを得たいという欲望を満たすためだけに行っているのであれば、天国に行くのには全く役に立たないことをしているのです。
時間の浪費をしている、これはまずいなと気づいたら、意向を正せば良いのです。
毎日、何度でも‥‥。
「神の栄光」という目的に向かって、まっすぐに歩みを進めている仕事こそ、本当に能率の良い仕事です。