小事は大事

今日、今すぐ~小事は大事

物事を行うには、タイミングが大切です。

たとえば、スポ-ツ。野球でバッタ-が理想的なフォム-で完璧なスイングをしても、玉がキャッチャ-ミットに入ってからしたのでは、遅過ぎます。

釣りでもそうです。えさに食い付いた魚を釣り上げるのに、魚がえさを食べ終わりどこかに行ってしまったあとに糸を引いても、釣れるはずはありません。

料理でもそうでしょう。火を止めるタイミングをまちがえると、黒焦げの正体不明のカタマリになることもありうるのです。

このように、私達の生活には、その時、その瞬間を逃すと効力がなくなるか、すべてが台無しになってしまうことがあります。

もう少し具体的な例をあげます。

今がちょうど良い時

試験前。決めていた勉強の時間になりました。

でも、ちょとだけテレビを見たいなあと思って、画面にチラッと目をやると大好きなタレントが出ています。う~ん、このタレントが引っ込むまで見ようかと思っていると、そのタレントはなかなか引っ込みません。

そのうちタレントはドラマの中で悪いやつから命を狙われているといるのがわかります。

そうなると、もう、ハラハラして目が離せなくなります。そして、とうとう最後まで見てしまいます。

明日は試験だというのに、勉強はまるっきり進んでいません。ああしまったと悔やみながら、重たい気持ちになるのです。

読書中。

誰かにちょっとした仕事を頼まれました。電話をするだけの仕事です。

しかも「後でいいよ」と言ってくれました。そんな簡単なこと、二~三分でできるから、じゅあ後でやろうと思い、メモさえもしないと危険です。

本の続きに読みはまって、そのうちに忘れてしまうことがあるからです。

そして次の日になって「あれ、どうなった?」と聞かれ、冷汗をかくという事態になりかねません。

それから、慌てて電話をすると、先方が留守だということがあります。

また商品を発注する場合、品切れということもあります。「昨日お電話をいただいていれば良かったのですが‥‥」そんな返事を聞くハメになってしまいます。

まさに、その通り、昨日しておくべきだったのです。

今できることは、今する

優秀なビジネスマンは、今できることを理由もなく先に伸ばしません。

今できることは「只今お待ち下さい」と言って、すぐやってくれます。

今できることを今した方が仕事の能率はいいし、仕事を頼む顧客や上司からも喜ばれるのです。

昔から「善は急げ」と言われます。

何か良いことをする時に、今日できるのであれば今日、今できるのであれば今した方が良いのです。

いつかやろう、いつでもできると思っていると、タイミンングを逃して結局できないでいることが多いものです。

これは、私達の祈りの生活についてもいえることです。

「よし、明日から真面目にやろう、後でやろう」と考えていると結局は何もできないで終わることが多いと思います。

「明日から、後で」、それは今しないための言い分けか慰めに過ぎません。

「今だ。今こそ、正しい生活に戻るときだ。だまされてはいけない。『今』は早すぎもしないし、遅すぎもしないのだ」(『道』254)

神様に心を向けるのに、一番良いときは「今日、今すぐ」です。

「今日、今すぐ」、その時その瞬間を逃さずになされた小さな祈りや犠牲は、神様をとても喜ばせるのです。