祈り

聖ヨセフの七つの日曜日の栞(しおり)

教皇フランシスコは、聖ヨセフがカトリック教会の保護者として宣言されてから150年を迎えるにあたって、2020年12月8日から2021年12月8日を「ヨセフ年」とすることを宣言されました。

そこで、「聖ヨセフの七つの日曜日の栞」(作 酒井俊弘司教)をご紹介します。

この祈りは、伝統的に3月19日の聖ヨセフの祝日の前の日曜日まで、聖ヨセフの生涯を黙想し、その模範に倣い、取次ぎを願うために、7週間に渡ってとなえる祈りです。2021年は1月31日が第一の日曜日に当たります。

(写真:聖ヨセフの仕事場の上に建てられたナザレの聖ヨセフ教会の壁画)

第一の日曜日 第一の喜びと悲しみ

聖母マリアの夫である、栄光の聖ヨセフよ、あなたのけがれない妻を失うのではと悩まれた時の苦しみは、とても大きなものだったでしょう。けれども、天使がご託身の秘儀をあなたに伝えられた時の喜びは、またひとしお大きなものだったでしょう。この苦しみ、この喜びにより、今も臨終の時もわたしたちの心に、良心を清く保つ喜びと、イエス、マリアのために自分を忘れるというあなたの尊い心を示し、わたしたちを慰めてください。

「主の祈り」「アヴェ・マリア」「栄唱」各一回

「イエスは三十歳になられたとき、ヨセフの子と呼ばれていました」
「聖ヨセフ、わたしたちのために祈ってください。▲キリストの約束にわたしたちをあずからせてください」

◆祈願◆ 神よ、あなたの賢明な摂理のうちに祝せられた聖ヨセフを、聖母マリアの夫に選ばれました。どうか、この世におけるわたしたちの保護者として崇める聖ヨセフが、わたしたちの天の保護者となってくださいますように。 アーメン。

第二の日曜日 第二の喜びと悲しみ

幸いな方、保護者聖ヨセフよ、あなたは人となられたみことばの養父の地位にあげられました。あなたは幼きイエスがとても貧しい中にお生まれになったのを見て、心から悲しまれましたが、天使らの清らかな歌声を聴き、輝きに満ちたあの夜の栄光をご覧になり、その悲しみは喜びに変わりました。あなたのこの悲しみ、この喜びによって、わたしたちもまた、この世の歩みを終えた後、天使らの賛美の歌声を聴き、天の栄光と輝きを受けることができますように。

「主の祈り」「アヴェ・マリア」「栄唱」各一回。

「イエスは三十歳になられたとき、ヨセフの子と呼ばれていました」
「聖ヨセフ、わたしたちのために祈ってください。▲キリストの約束にわたしたちをあずからせてください」

◆祈願◆ 神よ、あなたの賢明な摂理のうちに祝せられた聖ヨセフを、聖母マリアの夫に選ばれました。どうか、この世におけるわたしたちの保護者として崇める聖ヨセフが、わたしたちの天の保護者となってくださいますように。 アーメン。

第三の日曜日 第三の喜びと悲しみ

神の摂理に従順なしもべ、栄光の聖ヨセフよ、幼きイエスが割礼によって流された尊い御血は、あなたの心を苦痛で貫きましたが、その子がイエスと命名されたことによって、あなたの心は喜びに満たされました。あなたのこの苦しみ、この喜びによって、わたしたちをこの世の悪徳から離れさせ、イエスの尊い御名を心から唱えながら心満たされてこの世を去ることができますように。

「主の祈り」「アヴェ・マリア」「栄唱」各一回。

「イエスは三十歳になられたとき、ヨセフの子と呼ばれていました」
「聖ヨセフ、わたしたちのために祈ってください。▲キリストの約束にわたしたちをあずからせてください」

◆祈願◆ 神よ、あなたの賢明な摂理のうちに祝せられた聖ヨセフを、聖母マリアの夫に選ばれました。どうか、この世におけるわたしたちの保護者として崇める聖ヨセフが、わたしたちの天の保護者となってくださいますように。 アーメン。

第四の日曜日 第四の喜びと悲しみ

忠実である聖ヨセフよ、あなたは世の救いの秘儀の成就において大役を果たされました。シメオンの預言によって、イエスとマリアがお受けになる苦難を知らされ苦しまれましたが、数限りない人々の霊魂がその苦難を通して救われるという預言によって、喜びに満たされました。あなたのこの苦しみ、この喜びによって、わたしたちがイエスの功徳と聖母マリアの取次ぎにより、終わりのない栄光を得て、復活する人々の一人となる恵みが与えられますように。

「主の祈り」「アヴェ・マリア」「栄唱」各一回。

「イエスは三十歳になられたとき、ヨセフの子と呼ばれていました」
「聖ヨセフ、わたしたちのために祈ってください。▲キリストの約束にわたしたちをあずからせてください」

◆祈願◆ 神よ、あなたの賢明な摂理のうちに祝せられた聖ヨセフを、聖母マリアの夫に選ばれました。どうか、この世におけるわたしたちの保護者として崇める聖ヨセフが、わたしたちの天の保護者となってくださいますように。 アーメン。

第五の日曜日 第五の喜びと悲しみ

人となられた神の御子の保護者である栄光の聖ヨセフよ、あなたは神の御子を養われ、その子に仕えるために多くの苦労を耐え忍ばれました。特に、エジプトへの逃避はとても苦しいものでした。けれども、あなたが常に神ご自身と共におられる喜び、また、エジプト人たちがあがめる偶像が地に落とされるのを目の当たりした時の安心は、とても大きなものでした。あなたのこの苦しみ、この喜びによって、わたしたちが悪魔から逃れ、危険なことから逃げ、わたしたちの心にある地上のものごとへの執着を振り払い、ひたすらイエスとマリアにお仕えしつつ日々の生活を送り、生涯を幸福に終わることができますように。

「主の祈り」「アヴェ・マリア」「栄唱」各一回。

「イエスは三十歳になられたとき、ヨセフの子と呼ばれていました」
「聖ヨセフ、わたしたちのために祈ってください。▲キリストの約束にわたしたちをあずからせてください」

◆祈願◆ 神よ、あなたの賢明な摂理のうちに祝せられた聖ヨセフを、聖母マリアの夫に選ばれました。どうか、この世におけるわたしたちの保護者として崇める聖ヨセフが、わたしたちの天の保護者となってくださいますように。 アーメン。

第六の日曜日 第六の喜びと悲しみ

地上の天使である栄光の聖ヨセフよ、あなたはあなたの心を天の王にすべて捧げられました。エジプトから戻られたときのあなたの喜びは、アルケラオ王に対する不安によってゆるぎましたが、天使は再びあなたにイエスとマリアと共にナザレで安心して暮らすことを約束されました。あなたのこの苦しみ、この喜びによって、わたしたちの心を恐怖かられさせ、心の平和を味わい、イエスとマリアと共に安らかに生涯を送り、臨終においてはイエスとマリアの手にわたしたちの霊魂を捧げることができますように。

「主の祈り」「アヴェ・マリア」「栄唱」各一回。

「イエスは三十歳になられたとき、ヨセフの子と呼ばれていました」
「聖ヨセフ、わたしたちのために祈ってください。▲キリストの約束にわたしたちをあずからせてください」

◆祈願◆ 神よ、あなたの賢明な摂理のうちに祝せられた聖ヨセフを、聖母マリアの夫に選ばれました。どうか、この世におけるわたしたちの保護者として崇める聖ヨセフが、わたしたちの天の保護者となってくださいますように。 アーメン。

第七の日曜日 第七の喜びと悲しみ

すべての徳の鑑である栄光の聖ヨセフよ、あなたはあなたの過失ではなく、幼いイエスを見失い、三日の間苦しみつつ捜されました。神殿の中で博士たちに取り囲まれたイエスを見つけた時の喜びはどんなに大きなものだったでしょう。あなたのこの苦しみ、この喜びによって、わたしたちが大罪を犯してイエスを失うことがあれば、すぐに彼を捜し求め、再び巡り会うことができるよう、特に臨終の時にイエスと共に天国にのぼり、あなたと共に神の終わりのない恵みを賛美することができるよう、とりなしをお願いいたします。

「主の祈り」「アヴェ・マリア」「栄唱」各一回。

「イエスは三十歳になられたとき、ヨセフの子と呼ばれていました」
「聖ヨセフ、わたしたちのために祈ってください。▲キリストの約束にわたしたちをあずからせてください」

◆祈願◆ 神よ、あなたの賢明な摂理のうちに祝せられた聖ヨセフを、聖母マリアの夫に選ばれました。どうか、この世におけるわたしたちの保護者として崇める聖ヨセフが、わたしたちの天の保護者となってくださいますように。アーメン。